本文
ヤギ除草の概要
ヤギさんによる除草の概要
ここでは、美濃加茂市の「ヤギさん除草」に関する情報を掲載しています。
ヤギさんで除草をはじめたきっかけ
中部台6丁目にある都市公園「さくら広場」に隣接する緑地斜面には約20種類ものさくらが植えられており、春になるとさくらの花を楽しむことができる公園として整備されています。しかし、その斜面は広くて急で、管理のため除草をする費用も毎年相応に必要でした。市の財政状況もきびしく、年2回ほどの除草だけでは、草の勢いを抑えることは難しくなってきており、いつの間にか外来種であるクズやセイタカアワダチソウなどが繁茂する場所になっていました。
ヤギ除草導入前のさくら広場の状況
そんな中、下米田町に銀杏畑の草刈がたいへんだとのことで、草を食べていたヤギが22いました。ヤギは昔、美濃加茂市内でも農家で飼われていることはめずらしくなく、傾斜のある場所などの草を食べていたと聞きます。そこでヤギを管理している業者に相談し、平成23年の夏に試験的にヤギさんをさくら広場緑地につれてきてもらい、草をたべてもらったところ評判もよく、平成24年度から本格的にヤギ除草として委託し夏場の除草作業をしてもらうこととしました。これが美濃加茂市の「ヤギさん除草隊」のはじまりです。
導入時のようす
なぜ「ヤギさん」なのか?
ヤギは斜面が得意!!
昔の農家で飼われていたのは、山羊(ヤギ)のほか牛、豚、羊などもあります。しかし、これらの動物は斜面を行き来することがあまり得意ではありません。その中でもヤギは斜面を移動することを得意としているため、公共施設でも斜面の場所の除草をおこなってもらっています。
斜面を歩いて草を食べるヤギさん
ヤギは生き物なので…
ヤギも人間と同じ生き物です。草を食べれば当然うんちやおしっこなど排泄をします。公園などの広場の中でこれを掃除することは大変なことであり、これに費用がかかってしまったり、利用する人に迷惑がかかってしまいます。ヤギに除草してもらう場所は、公共施設でも人の利用が少ない斜面部分の除草をしてもらうようにしています。またこの場合、ヤギがいる場所と公園などの利用者の分離をするために柵をつくっています。
ヤギが食べれば木も元気に!!
ヤギから排泄されたうんちやおしっこなどは、土で分解され再び植物の栄養になります。「さくら広場」の斜面にはさくらの木が植えられているため、春にはさくらの花を楽しむことができます。今のさくら広場のさくらが元気なのは、ヤギさんのおかげと言っても言い過ぎではありませんね。
さくら広場 春の状況
通常の除草とくらべて
さくら広場はヤギさんに除草してもらうことで行政コストの削減を実現しています。
今年度(平成26年度)にヤギさんに除草をしてもらっているさくら広場の面積は約1.4ヘクタールです。
この面積を通常の除草(草を草刈機で刈り払いし持ち出して処分を年間2回おこなった場合)に比べて、ヤギさんに除草をしてもらった場合の費用は約2/3に抑えられるという計算をしています。
ヤギさん除草は、通常の除草に比べて除草したい場所が限られたり、柵を設置したりしなければなりません。
また、何よりヤギさんの数に限りがありますので、すべてをヤギさん除草に切り替えることは難しいですね。